2008年12月09日
ほっこまいの感想(「な」ではありません)

「自由席」のボランティアスタッフのNさんが、映画を見た感想を書いてくれた。
― 等身大の私たちを再発見 ―
映画の中身がバレルので一部抜粋します。
『どのシーンも、さして後追いしないところに爽快感が宿る。
いったい、この高校生たちは、どんな映画に仕上げたのだろう。私たち観客も興味津々。
でも、制服の上着を脱ぎ放り投げたシーン。春奈の自転車シーン。
追いかける高校生姿。あの程度で何が仕上がるんだろう? 期待していないよ、と私たち。
ところが、どっこい。観客の意表をついて釘漬けにされたと迄は言わないまでも吸い寄せられる見せ場に仕上がっていた。
「制服廃止論に、賛成?」「いや、どっちでもいいや」うどんをすすりながら応える隆志。
この作品に登場する誰もが、さほどの悪でもなく、コチコチの模範生でもなく、こういうものだろうなあと、うなづける等身大高校生の日常。
春奈にしても、なびくでもなし、なびかぬでもなし。一線を踏み外さないキャラクターに終始している。心の中では、羽目をはずす冒険を試みたとしても、現実には地味な日々の繰り返しを越えることはない。ここに私たちは共鳴する。
そうなのだ。なんだかんだと言ったって、そう容易く体制から離脱することは出来ない。それでよい。いや、それだからよい。私たちは自分に引っかかることに少しだけ疑問を抱く。爪を立てる。「なぜ、みんな同じ服を着なければならない」制服に関しての逸話。それもやがて影をひそめる。私たちは、こうやって、少しずつ体制を崩し混沌とし新たな枠組みを模索し浸透し既成概念に根付かせていく。青春の入口でいる高校生たちの右往左往ぶり。「俺って、ほっこまいやなあ」ため息交じりに苦笑する。「これで行かなしゃあないわ」明日を導き出す健気な決心が、私たち観客にも晴れやかに伝心する。』
ありがとうございました。
Posted by ほっこまい at 10:39│Comments(0)
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